【和室から洋室へのリフォーム】メリットや施工方法・工期も解説します!

 

経年劣化により住みづらくなってしまったり、ライフスタイルの変化に伴い、和室を洋室にリフォームする需要が増えています。今回は、和室から洋室へリフォームする際のメリットやリフォーム方法をご紹介します!

 

和室から洋室へリフォームするメリット 

 ●掃除がしやすい

 ●カビやダニの発生を抑えやすい

  畳の掃除は、掃除機で表面を掃除することは可能ですが、ダニが畳の奥に逃げてしまい完全に取り除くことはできません。きちんと汚れを取り除くには、日ごろからほうきで掃いたり、布で乾拭きをする必要があります。畳は、室内の湿度が高いと湿気を吸収してしまうため、カビやダニが発生しやすくなります。畳を取り外して天日干しを行うのが効果的な掃除方法ですが、頻繁に行えることではありません。

一方、フローリングの掃除は、掃除機をかけて、フローリング用ワイパーで拭き掃除することで日常的な掃除が完了します。天日干しが不要でカビやダニの発生がしにくいので、掃除が簡単です。

 ●メンテナンスがしやすい

   和室は畳や障子・襖のメンテナンスが必要ですが、洋室なら大きなメンテナンスを行わずにすみます。畳は「裏返し」「表替え」「新畳」というメンテナンス方法があり、新しい畳を設置してから最初のメンテナンスで裏返し、その次のメンテナンスに表替えをします。さらに、傷んできたら、新畳と呼ばれる畳床も含めて新調するメンテナンスが必要になり、畳の状態を維持するには手間とお金がかかります。

障子や襖は年数が立つごとに黄ばみや穴あきが発生するため、張り替えが必要になります。メンテナンスすべき箇所が複数ありますので、状態を維持するのは簡単でないでしょう。

一方、洋室は大きな劣化や汚れが発生することを除き、メンテナンスが不要です。

 ●バリアフリーに適している

  和室から洋室にリフォームすることで、バリアフリーに配慮した住まいが実現できるのもメリットです。和室は高齢者に好まれる印象がありますが、畳に座ったり、布団を敷いて寝転んだりすると、立ち上がる・起き上がる動作で足腰に負担がかかります。高齢になるにつれて筋力が衰え、関節の動きも悪くなるため、畳で生活することが体の負担になります。

一方、洋室であれば、ソファーやベッドを使って生活するため、立ったり座ったり、寝転んだりする動作がしやすくなり、体への負担を軽減できます。

 

和室から洋室へリフォームする方法

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  畳からフローリングにする

   和室と洋室の大きな違いといえば「床」です。畳をフローリングに変えることで、部屋の雰囲気ががらりと変わります。

床をリフォームするときは、まず畳を剥がして下地材を入れます。畳の下に断熱材が入っていない場合は、下地材と断熱材を入れてからフローリングを張ります。

 

 ●天井・壁

  クロスを貼って洋風にする

   和室から洋室にリフォームする場合の壁や天井は、和室に合わせたデザインになっていることが多いため、床だけ洋室にしても、壁や天井と合わなくなってしまいます。

古い建築の和室だとジュラク塗りや柱を露出した造りとなっているため、造作工事を行ってからクロス(壁紙)を張ります。部屋のイメージに合わせて仕様を選べば、洋風の部屋に様変わりします。

 

 ●収納

  押し入れをクローゼットにする

   和室に設置されている押し入れは、布団を収納するためのスペースですから、衣類を収納するためには使い勝手が良くありません。和室の押し入れは一般的に2段となっていることが多いため、洋室のクローゼットへリフォームする際はこの中段を撤去して、衣類を収納するためのハンガーパイプを設置することをお勧めします。建具も洋風に合わせて変更するのが一般的です。

 

 ●建具
  襖をドアに変更する

   襖や障子なども床と同様に和室を印象付けるポイントであり、床はフローリング、建具は和室のままではミスマッチな印象になります。そこで、もともとある襖や障子の枠を生かして洋風の引き戸を設置するのが一般的です。既存の枠を生かせて可動域が変わらないため、家具の配置を変更する必要がありません。

 

和室から洋室へリフォームにかかる期間は?

 床だけのリフォームなら、6~8畳で1~2日程度、押し入れのリフォームの工期も1~2日程度、天井・壁の工期は2~3日程度と部分的に行う際は数日でのリフォームが可能です。和室から洋室へ部屋全体をリフォームする場合でも1~2週間くらいでリフォームが可能です。

 

フローリング材の選択の仕方

 フローリング材には、合板フローリング無垢フローリングがあります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、好みや、床に何を求めるかで使用するフローリング材を選択しましょう。

合板フローリングは、複数の木板を貼り合わせて作ったフローリングです。

<メリット> 

 価格が比較的安価で、色や柄のバリエーションが豊富です。温度や湿度の変化に強く、反ったり伸縮したりもしないため、時間が経っても床に隙間ができたりすることがありません。安定性が高い素材です。

<デメリット>

 無垢フローリングが持つような調湿機能はなく、肌触りが無垢フローリングに比べ硬いです。また、木その物は問題なくても、板と板をくっつけている接着剤がはがれてしまうと使えませんので、使い方にもよりますが、寿命が無垢フローリングより短くなっています。


無垢フローリングは、100%天然木を使ったフローリングのことで、天然木を切り出して、フローリングの形に成形・加工した製品です。

<メリット>

 自然の木独特の柄やぬくもりを感じられます。経年変化を楽しめ、木特有の湿気が多いときは湿気を取り込み、空気が乾いてくると湿気を放出する調湿効果によって室内の湿度が一定に保たれます。

<デメリット>

 調湿機能がありますので、伸縮や反りが起こりやすくなります。水に弱く、シミになりやすかったり、木が柔らかいため傷がついたりへこんだりする可能性が高いです。使用する木によっては高価になるものもあります。

 

さいごに

 今回は和室から洋室にリフォームするメリットや方法などを解説しました。築年数が経過した住宅は、お家のほとんどが畳のお部屋という住宅が多く、和室を採用していることが多いものの、生活様式の変化により使っていない家庭も少なくありません。和室を洋室にリフォームする際は「目的」を明確にし、計画していくことをお勧めします。